Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ものおもうあし

もの思う葦

太宰 治

Lesen Sie もの思う葦 (ものおもうあし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.430 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

Alles Oder Nichts

の気折れしてものにならず。この夜、一睡もせず。朝になり、ようやく解決を得たり。解決に曰く、時間の問題さ。かれら二十七歳の冬は、云々。へんに考えつめると、いつも、こんな解決也。

いっそ、いまは記者諸兄と炉をかこみ、ジャアナルということの悲しさについて語らん乎。

私は毎朝、新聞紙上で諸兄の署名なき文章ならびに写真を見て、かなしい気がする。(ときたま不愉快なることもあり。)これこそ読み捨てられ、見捨てられ、それっきりのもののような気がして、はかなきものを見るもの哉と思うのである。けれども、「これが世の中だ」と囁かれたなら、私、なるほどとうなずくかもしれぬ気配をさえ感じている。ゆく水は二度とかえらぬそうだ。せいせいるてんという言葉もある。この世の中に生れて来たのがそもそも、間違いの発端と知るべし。

Alles Oder Nichts

イブセンの劇より発し少しずつヨオロッパ人の口の端に上りしこの言葉が、流れ流れて、今では、新聞当選のたよりげなき長編小説の中にまで、易々とはいりこんでいたのを、ちらと見て、私自身、嘲弄されたと思いこみむっとなった。私の思念の底の一すじのせんかんたる渓流もまた、この言葉であったのだから。