Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ものおもうあし

もの思う葦

太宰 治

Lesen Sie もの思う葦 (ものおもうあし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.430 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

敗北の歌

黒褐色の服に雪白の襟と袖口。濃い藍色の絹のマントをシックに羽織っている。この画は伊太利亜で描いたもので、肩からかけて居る金鎖はマントワ侯の贈り物だという。」またいう、「彼の作品は常に作後の喝采を目標として、病弱の五体に鞭うつ彼の虚栄心の結晶であった。」そうであろう。堂々と自分のつらを、こんなにあやしいほど美しく書き装うてしかもおそらくは、ひとりの貴婦人へ頗る高価に売りつけたにちがいない二十三歳の小僧の、臆面もなきふてぶてしさを思うと、――いたたまらぬほど憎くなる。

敗北の歌

曳かれものの小唄という言葉がある。痩馬に乗せられ刑場へ曳かれて行く死刑囚が、それでも自分のおちぶれを見せまいと、いかにも気楽そうに馬上で低吟する小唄の謂いであって、ばかばかしい負け惜しみを嘲う言葉のようであるが、文学なんかも、そんなものじゃないのか。早いところ、身のまわりの倫理の問題から話をすすめてみる。私が言わなければ誰も言わないだろうから、私が次のようなあたりまえのことを言うても、何やら英雄の言葉のように響くかも知れないが、だいいちに私は私の老母がきらいである。生みの親であるが好きになれない。