Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
アド・バルーン
アド・バルーン
織田 作之助
Lesen Sie アド・バルーン von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.390 Zeichen · 53 Bildschirme
私ははじめて見る心斎橋筋の灯にぼうっとなってしまいましたが、しかしそれよりも、戎橋や太左衛門橋の上から見た川の両岸の灯に心をそそられた。宗右衛門町の青楼と道頓堀の芝居茶屋が、ちょうど川をはさんで、背中を向け合っている。そしてどちらの背中にも夏簾がかかっていて、その中で扇子を使っている人々を影絵のように見せている灯は、やがて道頓堀川のゆるやかな流れにうつっているのを見ると、私の人一倍多感な胸は躍るのでしたが、しかし、そんな風景を見せてくれた玉子を、あのいつかの夜浜子を見た時のいい母親だという眼でみるほど、私はもう甘くなかった。なんだい、継母じゃないかという眼で玉子を見て、そして、大宝寺小学校へ来年はいるという年ごろの新次を掴えて、お前は継子だぞと言って聴かせるのに、残酷めいた快感を味っていた。浜子のいる時分、あんなに羨しく見えた新次が今ではもう自分と同じ継子だと思うと、何か小気味よかったのでしょうか。
しかし、新次は変な子供で、浜子を恋しがる風も見せずに、化物のように背の高い玉子にひたすらなついていたようでした。しかし、やがて玉子が女の子をうむと、新次は私が言って聴かせる継子という言葉にうなずいて、悲しそうな表情を泛べるようになったので、私も新次がその女の子の守をしているのを見ると、ちょっとかわいそうになっ