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Japanische Klassiker mit Furigana

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アド・バルーン

アド・バルーン

織田 作之助

Lesen Sie アド・バルーン von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.390 Zeichen · 53 Bildschirme

Aozora Bunko

た。そして、父の方をうかがうと、父はその女の子を可愛がろうともせずに、玉子と喧嘩ばかりしていたので、私はべつに自分や新次が父に可愛がられなくても、少しは諦めがつくと、早熟な考えをした。しかし、玉子はけちくさい女で、買いぐいの銭などくれなかったから、私はふと気前のよかった浜子のことを想いだして、新次と二人でそのことを語っていると、浜子がまるで生みの母親みたいに想われて、シクシク泣けてきたとは、今から考えると、ちょっと不思議でした。玉子は背が高いばかりで取得もなく、顔も浜子にくらべものにならぬくらい醜かったのです。

ところが、大宝寺小学校の高等科をやがて卒業するころ、仏壇の抽出の底にはいっていた生みの母親の写真を見つけました。そして、ああ、この人やこの人やというおきみ婆さんの声を聴きながら、じっとその写真を見ているうちに、私は家を出て奉公する決心をしました。その方が悲壮だという気がしたのです。おきみ婆さんに打ち明けると、泣いて賛成してくれました。私もおおげさだったが、おきみ婆さんもおおげさだった。そのころ大宝寺小学校に尋常四年生の花組に漆山文子という畳屋町から通っている子がいて、芸者の子らしく学校でも大きな藤の模様のついた浴衣を着て、ひけて帰ると白粉をつけ、紅もさしていましたが、奉公に行けば、もうその子の姿