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Japanische Klassiker mit Furigana

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アンドロギュノスのちすじ

アンドロギュノスの裔

渡辺 温

Lesen Sie アンドロギュノスの裔 (アンドロギュノスのちすじ) von 渡辺 温 (わたなべおん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.168 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

『何を云ってんの、莫迦々々しい! あたしが、今朝わざと取り更えて置いたんじゃありませんか。あんたが、いくら不可ないって云っても、あたしのオウ・デ・コロンをフケ取りの香水の代りに使うから、懲しめのためにやったの。ウイスキイに両替すれば、勿体ないってことがあんたにも解ったでしょう。いい気味だわ。』

『畜生! 不礼者!』文太郎君は、タオルをかぶった儘頭をふりたてました。

『そんなに憤るもんじゃないわ。今日は、だって、四月一日よ。』『四月一日が如何した?』

『あら、あんた四月馬鹿を知らないの?』

『出鱈目云うない。そんなもの知ってるもんか!』

『呆れたわねえ、ブン大将は! そんな、古ぼけた頭にオウ・デ・コロンをつけようってんだから、いよいよもって図う/\しいわよ。四月馬鹿ってのはね――あんただって、チャールストンとワルツの違い位は知っているんだから、教えといて上げるわ。――四月のお朔日は一年にたったいっぺん、どんな途方もない出鱈目をやって、人を担いでもいい日なの。あたしたちには、クリスマスなんかより、もっと祝福すべき祭日なのよ。』

『ほう、本当かね――』文太郎君は、こすった位では、迚も芳醇の香の抜けない髪の毛を諦らめて櫛で、撫でつけ乍ら目を瞠りました。