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Japanische Klassiker mit Furigana

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カストリしゃじけん

カストリ社事件

坂口 安吾

Lesen Sie カストリ社事件 (カストリしゃじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.043 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

「ハア、つまり、そうです。ですから、私が責任を負います」

「二十万円が、不足か」

花田は、目をとじて、答えない。

すると、片彦が、

「そうだなア、それは、オレも気がつかなかったな。オレは、どうせ、パンパンだから、金で身売りか、それだったら、考えてみても、いゝかも知れねえな」

「オイ、よけいな口をだすな」

「いゝよ、云ったって、いゝじゃないか。君の問題とは、また、別だもの。オレは、パンパン的に、考えてるんだ。然し、現在、出版界の相場で、身売りに十万単位はいけねえと思うな。先に、アネモネ出版が身売りのとき、二百万だか、三百万だか、五百万ぐらいかも知れねえなア。やっぱり、こっちは、高く売るほど、いゝんだから、パンパンも、むつかしいもんだな。わからねえや」

そのとき、国際親善紳士、グイと身をひねって、

「この男を見損うな。この無礼者!」

タタミをグンとふみ、片腕で、力イッパイ、タタミをたゝいた。

「このオレが、貴様らの、カストリ雑誌の、社長に、なりたがって、いるとでも思うか。貴様ら、天下の車組の社長、車善八を、貴様ら如きチッポケな雑誌の社長に見立てゝ、オレが、そんなものに、なると思うか」