Japanische Klassiker mit Furigana
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カラカラなるうみ
カラカラ鳴る海
小川 未明
Lesen Sie カラカラ鳴る海 (カラカラなるうみ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.659 Zeichen · 12 Bildschirme
その船はよくこの港へやってくる船でありました。
「あなたがたは外海の方で、どこかほかの船におあいになりませんでしたか?」と、若者たちはたずねました。すると、昨夜はいってきたという船の中から、
「そんなに大きくもなかったが、黒い船で一そう浪にもまれて、いまにも沈みかかっていたのを見ました。けれど暗夜のことで、それにあの大暴風雨ではどうすることもできなかった。ただ、不思議なのは、その船はこの港に入ろうとはせずに、あのあらしの中を沖へ沖へといったのはどうしたことかと、みんなが不思議がっていたのだ。いまごろはきっとどこかで沈んでしまったであろう……。」といったものがありました。
若者たちは、まさしくあの船のことであると思いました。かわいそうなことをしたと感じられたのでした。しかし、いまとなってはどうすることもできませんでした。
二日めです。暴風が静まってしまうと、港じゅうに群がっていた船たちは、いつのまにか、思い思いにいずこへとなく出ていってしまいました。人々もあらしのことを忘れてしまい、海の上は平穏にさながら鏡のように輝いていました。
ある日のこと、白い船が一そうこの港の中にはいってきました。