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Japanische Klassiker mit Furigana

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キャラコさん

キャラコさん

久生 十蘭

Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.444 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

それどころか、これで、はっきりと共犯のかたちになり、いっそう、抜きさしのならない羽目に落ち込むことになった。

キャラコさんは、うんざりする。すっかり参ってしまって、ものをいう元気もなくなった。ぼんやりと、こんなことをいって見る。

「悦二郎さんは、お留守?」

母堂は、大袈裟にうなずいて、

「ああ、ああ、あれは、相変らずさ。……善福寺の池へ珍らしい鳥が来たといって、けさ早くから井荻へ出かけて行った。正午までに帰るといっていたが、どうして、なかなか。……れいの通り、小鳥と遊びはじめて、時間なんて忘れてしまったんだろう」

思いついたように、

「正午といえば、あなた、午食はまだなんだろう? ……さて、なにを、ご馳走しようか。昨日帰ったばかりだから、碌なこともできまいけど……」

どう饗応そうかと焦るように、しきりに首をひねってから、

「そうそう、いいものがある。信州から風味なものが届いているから、あれをご馳走しよう。待っていてちょうだい、すぐだから」

キャラコさんは、閉口して、手を合わせんばかりに、

「おばさま、もう、どうぞ。……あたしなら、結構ですから」

「おや、生意気。