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Japanische Klassiker mit Furigana

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『ぐうぞうさいこう』じょげん

ゼエレン・キェルケゴオル

和辻 哲郎

Lesen Sie ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.567 Zeichen · 212 Bildschirme

Aozora Bunko

私は彼らを愛した自分から腐敗の臭気を嗅ぐように思った。そこには生の真面目は枯れかかり、核心に迫る情熱は冷えかかっていた。生の冒険のごとく見えたのは、遊蕩者の気ままな無責任な移り気に過ぎなかった。生の意義への焦燥と見えたのは、虚名と喝采とへの焦燥に過ぎなかった。勇ましい戦士と見えたのは、強剛な意志を欠く所に生ずるだだッ児らしいわがままのゆえに過ぎなかった。私はその時までその臭気に気づかないでいた自分を呪った。道徳的には潔癖であるとさえ思い習わしていた自分が、汚穢に充ちた泥溝の内に晏如としてあった、という事実は、自分の人格に対する信頼を根本から揺り動かした。

腐敗はそれのみにとどまらなかった。私はいつのまにか愛の心を軽んじ侮るようになっていたのである。私は人間を見ないで享楽の対象を見た。心の濃淡を感覚の上に移し、情の深さを味わいのこまやかさで量り、生の豊麗を肉感の豊麗に求めた。そうしてすべてを変化のゆえに、新味のゆえに尚んだ。こうして私は生の深秘をつかむと信じながら、常に核実を遠のいていたのであった。それゆえに私は真の勇気を怯懦と感じ、真の充溢を貧弱と感じた。