Japanische Klassiker mit Furigana
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トシオのみたもの
トシオの見たもの
岡本 かの子
Lesen Sie トシオの見たもの (トシオのみたもの) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.531 Zeichen · 21 Bildschirme
六
「青いと思う小鳥は青い方へ、赤いという小鳥は赤い方へ、黒いと考える小鳥は黒い方へ、白いと囀る小鳥は白い方へ、めいめい飛んで行ったがよいわ」
と、厳かに、お命じになりました。
六
フイルムは廻転して、小鳥たちがめいめいの方向へ出発してから、七年後の場面が現れました。
トシオの正面には、また四羽の小鳥が、寄り合って居ます。しかし今度は決して、後向き同志のものではなくて、お互に親し相に、首を寄せ合って居ります。
「青い小鳥さん、七年前の私は、まったく一徹でありました」
と赤い小鳥が、青い小鳥に、恥し相に云いました。
「私こそでした。赤い小鳥さん」
とそれに答えて、青い小鳥も同じことを、云いました。
「白い小鳥さん。私はあんまり七年以前に、強情を云い張って、済みませんでした」
と黒い小鳥が云いますと、
「いいえ、私もやっぱり頑固者でした」
と白い小鳥も頭を下げました。そして、四つの小鳥たちは、四つの可愛ゆい頭を、一度に下て、互に詫びを仕合ました。
そこへまた、神様のお姿が現れました。
「小鳥たち、何を詫び合って居るか」
と神様は、お尋ねになりました。
赤い小鳥がまず申しました。