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Japanische Klassiker mit Furigana

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ドミノのおつげ

ドミノのお告げ

久坂 葉子

Lesen Sie ドミノのお告げ (ドミノのおつげ) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.713 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

それは恥だというのです。私が務めに出たいと云ってもゆるされません。何分、世間体があるからというのです。だから、私は今迄、内緒にいろんなことをしてお金を得ました。飴屋もしました。石けん屋もしました。佃煮屋もしました。知合から知合の紹介をもらったり、見知らぬ人の裏口にも声をかけました。いくらかずつの口銭で、煙草やコーヒーをのみました。雑誌や骨董品を買いました。自分のことだけで生きてゆけばいいのですから、家のことなんか考えなくともと思います。その夜は久しぶりに信二郎とダイスをして遊びました。

あくるあさ。

私は、東さんの所から来た使いの人に品物を渡し、現金を受け取って父のまくら許に置き、銀器をうるために出かけました。二十三円五十銭で全部を堀川さんに買いとってもらいました。三万六千円とわずかでした。菊の御紋章入のさかずきは何故か特別光りがよいようでした。銀の肌に私の顔がうつります。はっと息をふきかけるとその顔はきえます。他愛のない仕草をくりかえしていると、堀川の主人がそれをみて笑いました。桐の箱の紫の紐が、かるくひっぱったのにぷつりときれました。きれっぱしの紐を、お金と一しょに私は大事に風呂敷にしまいこんでかえりました。