Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Lesen Sie ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.411 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

こうしてこの件は一応僕の言い分が通った形ですが、実際に八百屋のレタスを食べたのは、十日ぐらいなものです。経済的に毎日毎日レタスを購うことの非を悟った野呂は、ついに野呂菜園のレタスに人肥を使い始めたのです。勿論それを僕に食べさせようという魂胆からです。しかもその人肥は、我が家のそれであって、野呂の言によるとこれには卵が確実に多量に含有していると言う。それは確実に含有しているでしょうが、自分のハイセツ物をかぶって汚染したレタスを食べることは、流石の僕も感覚において忍びず、仮釈放という形で以後のレタスの提供は免じてやりました。しかし野呂の側からしても、賠償義務は免除されはしたものの、自分の菜園のレタスが卵持ちになったわけですから、大したトクにはならなかったでしょう。

まあこういう具合にして、僕らの気持は一事件毎に、少しずつこじれて来た。入居の当初、お互いに理想的同居人たるべく努力しようと盟い合ったことなど、もはや夢の中の出来事のようです。もう野呂の顔を見ただけでも、闘争心みたいなものが湧き起ってくるような気がするのです。しかし闘争心だの憎悪だのというものは、ある意味で人間の日常を、すがすがしくまた生き生きとさせるものですな。