Japanische Klassiker mit Furigana
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ポラーノのひろば
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (ポラーノのひろば) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.086 Zeichen · 43 Bildschirme
」ファゼーロがわたくしの手を叩きました。
わたくしもまっすぐに立って耳をすましました。音はしずかにしずかに呟やくようにふるえています。けれどもいったいどっちの方か、わたくしは呆れてつっ立ってしまいました。もう南でも西でも北でもわたくしどもの来た方でも、そう思って聞くと、地面の中でも、高くなったり、低くなったり、たのしそうに、たのしそうに、その音が鳴っているのです。
それはまた一つや二つではないようでした。消えたりもつれたり、一所になったり、何とも云われないのです。
「まるで昔からのはなしの通りだねえ。わたしはもうわからなくなってしまった。」
「番号はここらもやっぱり二千三百ぐらいだよ。」ファゼーロが月が出て一そう明るくなった、つめくさの灯をしらべて云いました。
「番号なんか、あてにならないよ。」わたくしも屈みました。
そのときわたくしは一つの花のあかしから、も一つの花へ移って行く黒い小さな蜂を見ました。
「ああ、蜂が、ごらん、さっきからぶんぶんふるえているのは、月が出たので蜂が働きだしたのだよ。ごらん、もう野原いっぱい蜂がいるんだ。」
これでわかったろうとわたくしは思いましたが、ミーロもファゼーロもだまってしまってなかなか承知しませんでした。