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Japanische Klassiker mit Furigana

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おりき

三好十郎の仕事 第二巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme

Aozora Bunko

(無造作にポイと飴玉を口に入れる)

青年 その手……指は、どうしました?

百姓 うん?……(チラッと自分の手を見てから)うむ、……ヒビやアカギレだらず……年中、こうだ。……あに、へえ、痛くも痒くも無え、……こりゃ、へえ、ぢょうぶ甘えもんだ。(歯の無い口の中を飴玉を彼方へやったり、此方へやったりしながら、やっぱり腰に両手をかった姿で、無表情な顔のまま、再び麦こきにかかった青年の姿に目をやっている)……ふむ……おふくろさんに逢いたからず?

青年 ……(チラッと百姓の方を見るが、直ぐはにかんだような微笑を浮べて麦こきの上にかがみ込む)

百姓 ……いとしげに。……(その大きな荒れた指先を眼の下へ持って行って流れて来た涙をこすり取る。いつまでも小さくならない飴玉を歯の無い土手でゴリゴリと持ちあつかいながら)

(間……青年が何かムキになってこき進む音だけが、ブリリ、ブリリと響く……)

青年 ……ドッコイショ、と……いけない、こいつはまだ残っている……(もう中止しようと思う最後の麦束を、もう一度叮寧にこき直して……)やって見ると、これで、コツが有るもんですね……(中止して手をはたきながら少し上気した顔で百姓を振返ると、まだボンヤリと自分を見ている百姓の眼にぶっつかって、チョット目を止めるが、テレて片掌で額を拭き)ハッハハハ……(