Japanische Klassiker mit Furigana
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せひょう(いちまくにば)
世評(一幕二場)
菊池 寛
Lesen Sie 世評(一幕二場) (せひょう(いちまくにば)) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.154 Zeichen · 9 Bildschirme
女二 でもあの亭主が見えないわねえ。
女三 ほんとに。
女四 私先刻から、亭主を探しているのよ。
女五 見えないわねえ。何うしたのだろう。
男一 おいあの女の傍に若い男が居るじゃないか。
男二 うむ、同じ駱駝にもたれているね。
男四 それに見ろ! あの女の足には銀の鎖が付いてないぜ。
男女達 おう。おう。なるほど。なるほど。
女二 到頭あの鎖を断ってしまったんだわねえ。
女三 あの嫌な年寄の亭主から逃げたんだわねえ。
男三 (何処からか現われる)お前さん達は、まだあの女の話を知らないんだねえ。あの女が、若い男をこさえて、あの年寄の隊商を捨てた話を。
女達 まあ。まあ。
男三 随分、思い切って逃げてしまったんだよ。
女達 まあ。
男二 あの横に坐っている男が、それなんだねえ。畜生! うまくやってやがらあ。
男四 あんな生若い小僧のくせに。
男五 女よりも年下じゃないか。生意気に。
女一 まあ、到頭亭主を打っちゃったんですって。
男三 しかも、女の方から手きびしい絶縁状を送ったんだよ。
女二 まあ、あんまりやり方がひどいわね。
男一 ほんとうだ。男と云うものを馬鹿にしている。女から絶縁状を送るなんて。