Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちゅうよう
中庸
Lesen Sie 中庸 (ちゅうよう) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.104 Zeichen · 33 Bildschirme
「そうですか。おやり下さい。村長。遠慮なく。御気のすむようになさいましよ。村長」
余は村長とよばれると身のすくむ屈辱を味うことを、この時に知ったのである。羽生はこう呟いた。
「しかしですな。いっそ土間の方が火事の心配もなくて安心だ。むしろ教室を床張りにして、宿直室と教員室を土間にしてやればよかったのさ。土間に藁をしいて宿直するのが、あの奴らにはふさわしい」
2
小野マリ子には、羽生のほかにも敵が多かった。そして、羽生を除けば、いずれも敵となるべき明瞭な理由があった。概ねそれは笑うべき理由であったのである。
たとえば根作は一匹の馬を持っていた。何につけても威張ることが好きで、人を下に見たがる男であるが、特に馬には特別のものがあるらしく、俺の馬は日本一だと云いつけていた。するとその子供が根作の自慢をそっくり受け売りに綴り方を書いた。うちの馬は人の言葉が分って返事をするし、楠正成のような忠義をつくすというような綴り方であった。するとマリ子はその末尾に一行の評言をこう書いた。
「今度日本一の鹿を買うようにお父さんにすすめなさい」
十日ほどすぎてから根作が学校へねじこんだところを見れば、それまで気がつかなかったのであろう。