Japanische Klassiker mit Furigana
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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.039 Zeichen · 248 Bildschirme
待望の雪
地下の王国に住んでいるこの女神は、非常に嫉妬深く、いちど怒ると、山は火を噴きだす。そして真赤な熔岩の流れが、山を埋め、野を埋めて、万物を焼きつくした揚句、海に達するまでは、その怒りが解けない。熔岩流が海に達した時の、もの凄い水柱と天に冲する水蒸気の噴煙とが、この女神の最後の怒りなのである。ほの暗い熔岩の洞窟に、この女神の髪の毛が、静かに隠されているのは、いかにもその所を得ている。
待望の雪
噴火の週期からいえば、もうそろそろ山頂近くから、新しい熔岩が流れだし、方々で噴火孔が口を開き、熔岩のしぶきを噴きあげてもよい時期である。マウナ・ロアの山裾にあるキラウエアの火山研究所では、所長イートン博士が、地震観測による噴火の予報の研究をしている。滞在中にいちどこの研究所を訪ねたが、イートン博士は、「あの観測所は、位置をうまく選定してあるので、新しい噴火が起きても、あの建物が熔岩流に呑まれることは、たぶんないでしょう」といって、すましていた。そして道路のほうは、熔岩流で断ちきられることはあるだろうがとつけ加えてくれた。
山頂小屋は、もともと宿泊の目的で建てられたものではないので、防寒のことは、ぜんぜん考えてない。