Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme

Aozora Bunko

いけッ太え畜生じゃありませんか、ねえ」

越前守忠相、くすぐったそうにうなずいて、ほほえみながら立ち去ろうとすると、善ちゃんの手を引いた若い母親があらためて礼を言っている。

「いや……」

と笑った忠相の眼は、折りからまたひとり、血相を変えて人を分けてくる若い浪人者の上にとまった。

諏訪栄三郎だ――手に紙片を握っている。

本所化物屋敷の斬りこみは、火事装束の一隊という思わぬ横槍がはいって、四、五の敵をむなしく殺めたほか、めざす左膳には薄傷をおわせたにすぎなかったが、きょうにも乾雲丸に再会せぬものでもないと、歳の市の人中をぶらりと歩いていた諏訪栄三郎。

ふと袖にさわるもののあるのを感じて、何ごころなく見返ると……。

思いきや! 鈴川源十郎の腰巾着、つづみの与吉が、どういう料簡か旅のしたくを調えて、今や自分の袖口に何か手紙様のものを押し入れようとしている。

コヤツ! 何をするッ!

と考える先に、栄三郎の手はもう与吉の肘にかかっていた。

「おのれッ!」

「あ! ごめんなさい。人違いでございます」

「黙れッ! 貴様は過日の――うむ、よし! そこまで来いッ!」

引ったてようとする。