Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
「オッと! そんな固ッ苦しいこたアよしにしてもらおう。大岡様の御前様にゃ、わしからよく申しあげておくがね、お艶さん、お前さんなら大丈夫とにらめばこそ、あっしもこんなところへお前さまを預ける気になったんだから、イヤ、そこらに抜かりはあるめえが、世間にア馬鹿が多いからあっしも駄目を押すんだけれど、――いいかね、ひょんな間違いのねえように、これだけはくれぐれも頼みましたよ」
「ハイ。それはもう……」
「そうだろう、そう来なくちゃアお艶さんじゃアねえ。わしもそれで大きに安心をしました。だがヨ、見れば見るほど美い女ッぷりだ。ア、なんだかまたわしはお前さんを残してゆくのが気になり出した。これでわしももう十年若いとね、およばねえまでも一つ口説いて見るんだが、ははははは――コラッ! 新公! てめえなんだってそうポカンと口を開けてお艶さんを見ているんだ? ソラ涎が垂れるじゃアねえかッ、この頓痴奇めッ! 汝みてえな野郎がいるから、どこへ行ってもお艶さんが苦労をするんだ。ハハハハハ――お! そりゃそうとお艶さん、この金だがね、こりゃア、言うまでもなくお前さんが身売りした代だからお前さんのものだけれど、縁あってわしが親元となっている以上、一時このままお預りしておきますよ。