Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
ひょいと眼ざめて面を出したが申しわけない! また寝る、また寝る――」
いいつつ板の間に横になって、またごそごそ菰をかぶろうとする。
こんどは栄三郎がまごついた。
「いえ。そ、それにはおよびませぬ」
相変わらずの破れ着、貧乏徳利を枕に、名のない男は筵を夜具にすましている。
「ははあ。起きてもさしつかえないのか」
「先ほどからのわたしどもの会話耳にはいりましたか」
「うむ。刀のところまで聞いた。あとは知らぬ。おもしろそうなはなしだったな」
「あの、しからば、刀のことを――?」
「さよう。悪かったかな?」
栄三郎の眼がけわしい光をおびてくる。
「いくら悪くても、もう聞いてしまったのだからいたしかたあるまい」男は平気だ。「それより、あんたにはほかに助力がなければ、わしが手をかしてもいいと思っておる。が、密事を知ったが肯かれんと言うならどうとも勝手にするがよい。第一よその家へ断りもなしにはいりこむほうがふとどきだ」
「なに? 助力を? はははははは」
栄三郎は膝をうって不敵に笑った。すると男は、
「そうだ。おれの助太刀がほしければ、ひとこと頼むと頭をさげろ」
「何を無礼な!」