Japanische Klassiker mit Furigana
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はたちのエチュード
二十歳のエチュード
原口 統三
Lesen Sie 二十歳のエチュード (はたちのエチュード) von 原口 統三 (はらぐちとうぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.578 Zeichen · 125 Bildschirme
――それは「家庭」に帰ることだ。
*211
もし、僕が生きるとしたら、――こんな仮定は何にもならない――僕は最も良い「家庭の人」の一人として暮らすだろう。
*212
お母さんが僕を「駄々っ子」と思うのは、全くだ。
*213
囚人はやがて舌うちすると、不意にまるで自分の夢想や物思いをふるい落としでもするように、………
――ドストイェフスキイ「死の家の記録」――
この僕の脳裡にも「仕事」「働くこと」に専心したいという意欲が閃いたのは、不思議なことではない。
*214
あの、年老いた思想家たちがやさしく人生を愛しながら、家庭に帰る姿。
僕のこの過ぎ去った数か月は、彼らの数十年の春秋の流れと同じものであろうか。――そうではない。
*215
言い表わし方のニュアンスについて。
――僕は純潔を求めた。
――僕の肌が敏感に、か弱くできていた。
今では僕は、後の話法を採用するだろう。
*216
平等主義。――この不毛の曠野の単調な光景を眺めて、年老いた詩人は、かつての日そこに眺めた森や林や小川や草原の美しさを偲んでは涙を流し、年若い詩人は、やがてそこに萌え出るであろう、新しい草々の芽の鮮やかさを想っては、涙を流す。