Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

小酒井 不木

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.512 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

ここで第二の人が爪先で歩いたということが非常に重要な解決の鍵となるのであります。まず最初に考うべきことは、社長が窓際に立って戸外を眺めているところを、第二の人が後ろから忍び寄ってやにわに突き出したのではないかということです。ところが、窓枠の高さは二尺五寸ほどありますから、人間一人を突き落とすには、よほどの力を要します。さすれば、第二の人がたとい忍び足で近づいていっても、突き落とすときには両脚を踏ん張るのが至当であります。ところが、第二の人は爪先で歩いていってまた爪先で引き返しております。ですから、突き落としたとは考えられません。同様に後ろから忍び寄って、抱き上げて投げ出したとも考えられません。なんとなれば、抱き上げるためには突き落とすときよりも余計に力を要するからです。

してみると、西村社長は人事不省中を抱き上げられて投げ出されたのでないことはもちろん、窓際から突き落とされたのでもなく、またその場で抱き上げられて投げられたのでもありません。いわんや人事不省の社長を第二の人が引き摺ったとか、または強制的に社長を歩かしめて自殺せしめたとかいうことは決して考えられないのであります。