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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

森下 雨村

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 森下 雨村 (もりしたうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.990 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

11

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「追いかけてみようじゃないですか。まだそう遠くへは行くまいと思うが――」

探偵小説家の長谷川は壁の貼紙から目を離すと、いきなりそう言ってドアのほうへ踏み出した。が、冬木刑事は何かほかのことでも考えていたらしく、

「跡を追いかけるですって」

と気乗りのしない返事をしながら、

「とてもだめでしょう。どっちへ行ったか、もう分かるもんですか。それに――ぼくは――」

と、やはり何か考え込んでいるらしい口吻である。

「何か怪しいことでもあるんですか?」

勢い込んだ腰を折られた長谷川が、踵を返しながら訊いた。

「ええ、いまふと考えたんだが、あの男を犯人と睨むのはちと見当が違うと思うんです」

「どうしてです! 凶器まで持ってったじゃないですか?」

「凶器? さあ、それも疑問だが、とにかく犯人にしては少々悪戯が過ぎてるとぼくは思うんだ。いくらなんでも、自分が人殺しをしておいて、翌日、様子を見に来るだけならまだしも、こんな貼紙までしていくなんて、ちと念が入り過ぎていますよ」

「しかし、横着なやつだと、これくらいの悪戯はやりかねないと思いますがね。それに、昨日も四階からエレベーターに乗ったというし、ぼくはどうもこの部屋で凶行を演じたんじゃないかと思うんですが――」