Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

江戸川 乱歩

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.189 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

帽子や外套は残っているし、ドアに鍵もかかっていませんので、一寸その辺に出られたのだと思って、そのまま事務所へ引かえしたのです」

「その前に社長室へ入ったのは」

「多分タイピストの瀬川だと思います、もう先程帰宅しましたが、瀬川艶子という娘です。これが手紙を速記する為に社長の所へ呼ばれていました。三十分程で事務室へ帰り、それから又三十分もすると、規定の時間が来たものですから、帰宅致しました」

「変った様子はありませんでしたか」

「イイエ、別段」

「そのタイピストが社長室を出たのは何時頃でした」

「ハッキリは覚えませんが、三時半頃だと思います」

「すると、三時半から死体の発見された四時半頃まで、約一時間の間に事件が起った訳ですね。ところで、この裏通りは人の余り通らない所ですか」

「御覧の通り向うの倉庫の裏と、ビルディングの裏との、ほんの空地といってもいい場所で、滅多に人通りはありません」

「そうでしょう。でなければ、もっと早く死体が発見されていたかも知れません。そこで、何か御心当りはありませんか。もし他殺だとすればですね」

「別に心当りと云う程でもありませんけれど、最近社長の所へは、沢山脅迫状が来ているのです。