Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
そのころ、水槽をそなえた海獣の檻のまえで、なにやら馴育師から説明を聴いているのが……、というよりも甚だしい海獣の臭気に、鼻を覆うていたのが折竹孫七。
「これが、今度入りました新荷でがして」と、海豹使いのヒューリングがしきりと喋っている。なかには、海豹、海驢、緑海豹など十匹ほどのものが、鰭で打ちあいウオーウオーと咆えながら、狭いなかを捏ねかえすような壮観だ。
「じつは、なんです。これは、さるところから纏めて手に入れまして……、さて、訓練にかかったところ、大変なやつが一匹いる。どうも見りゃ海豹ではない。といって、膃肭獣でもない、海驢でもない。海馬でもなし、海象でもない。さだめしこれは、新種奇獣だろうてえんで、いちばん折竹の旦那にご鑑定をねがったら、きっとあの不思議な野郎の正体が分るだろう……」
というところへ「これはご苦労さんで」と、親方のウィンジャマーが入ってきた。ウィンジャマーは、きょう折竹の連れである自然科学博物館の、ケプナラ君とは熟知の仲である。ぺこぺこ頭をさげて折竹に礼をいってから、おいキャプテンと、ヒューリングに言った。
「こりゃね、一つお前さんに仕方噺をして貰おうよ。