Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
ナイルの水源閉塞者
「え?」
「ぼくは『悪魔の尿溜』へゆくんだ!」
ナイルの水源閉塞者
カークは唖然として座間を見詰めていたが、やがて、
「よし、聴こう。しかし、命がけの観光なんてないからね。むろん、目的もあり見込みもあってのことだろう」
「そうだ。ときにカーク、君はコンゴへいり込んで禁獣を狩る。それで、いちばん金になったときはどのくらいなもんだ」
「マア、五万ドルかね。オカピを獲ったときは、そのくらいになったが」
「ゴリラは?」
「あれは獲れん。あいつは、遅鈍ついているようだがそりゃ狡猾で、おまけに残忍ときてるんだから始末がわるいよ。いっそ、猩々のような教授然としたやつか、黒猩々みたいな社交家ならいいがね、どうも、厭世主義者とか懐疑主義者というやつは、猟師にはいちばん扱いにくいんだよ。しかし、射殺しただけでも二、三万にはなるだろう」
「じゃ、そのゴリラが……、無数と、死体をならべている渓谷があったとしたら……。ざっと、世界の大学を六百とみて、それに、骨格一つずつ売ったにしても、千万長者にはなれる。だが、それは君の仕事だ。僕の目的は別のほうにある」
「冗談いうな」カークはからからと嗤いはじめた。