Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme

Aozora Bunko

善玉悪玉嬢

太古以前の、原始生活をしていたはずのドドが飛行機に驚かない――これはまさに不思議以上だ。やはりこれはアッコルティ先生が一度疑ったように、ドドは一種の作りものではないのか。そう思ってながめると、とうてい想像もできないようなおそろしい秘密が、ドドの肉体に隠されているように思われて、しみじみそら恐しくさえなる。

暗くなってきた。すると、雨靄のむこうから、ボーッと汽笛がひびいてくる。E・D・Sの沿岸船ベンガジ丸が、いまモザンビイクにはいってきたのだ。しかしその船は、やがて悪魔の尿溜へ一同を駆りやろうとする、運命の使者を乗りこませていたのである。

善玉悪玉嬢

ベンガジ丸には、ヤン・ベデーツというベルギー青年が乗りこんでいた。

これは、マヌエラの父の旧友の息子で、マヌエラとは筒井筒の仲だが、うまがあわぬというのか、マヌエラは非常に彼を嫌っていた。それに、どこへいっても腰の落ちつかぬ男で、先ごろまで、エジプトのミスル航空会社で副操縦士をしていたが、そこでも、喧嘩をしたらしくモザンビイクに帰ってきたのである。マヌエラの父が親代りで、ヤンの父の遺産を保管しているからだった。