Japanische Klassiker mit Furigana
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にんげんソーセージ
人間腸詰
夢野 久作
Lesen Sie 人間腸詰 (にんげんソーセージ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.648 Zeichen · 43 Bildschirme
そのあとへ日本人が上ってヤッパリ西洋手品を使いましたがアンマリ冴えません。メード・イン・ジャパンが今でも幅の利かないのは手品ばっかりでしょう。その中にあっしのステテコの番が来たんで立上ろうとしているところへ今の植木屋の六の親父でゲス。その時はモウいい禿頭の赤ッ鼻でしたっけが、あっしから世界の丸い話を聞てからというもの毎日毎日甲板に出て、船の周囲をグルグルまわってゆく蓄音器のレコードみたいに平べったい海を見まわしながら首をひねっていた奴なんで……その日も、あっしと組になってステテコを踊ることになっていたんですが、そいつが派手な浴衣に赤褌のまんまボンヤリ甲板から降りて来やして、出の囃子を聞いているあっしの顔をジイッと穴のあくほど見ながら、小ッポケなドングリ眼をパチパチさせたもんです。
「おれあドウしてもわからねえ」
「何がわからねえ」
「世界が丸いてえ理窟が……」
「馬鹿だな手前は……イクラ云って聞かせたってわからねえ。台湾へ渡った時にヤットわかったって安心してたじゃねえか」
「それはお前だけだ。俺あアレからチットモ安心していねえんだ。不思議でしようがねえんだ」