Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にんげんひょう

人間豹

江戸川 乱歩

Lesen Sie 人間豹 (にんげんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 155.989 Zeichen · 311 Bildschirme

Aozora Bunko

「ウン、この広い小屋の中を、これっぽっちの人数じゃ無理だよ。もう止そうぜ。あとはお巡りさんにお任せしちまおう」

「そうだな、じゃあ、おれたちは蘭子を向こうの部屋へ連れてってやろうじゃねえか。可哀そうに、気絶して、板の間にころがったまんまだぜ」

「ああ、それがよかろう」

彼らは書き割のあいだを取って返して、グッタリとなった蘭子のからだを、両方から抱きかかえ、道具置場を出ようとした。

「おや、変なものが落ちているな。いったい誰がこんなところへ、持って来やがったんだろう」

道具方の若者が、足元の藪畳の下敷きになっている、一匹の大きな虎の縫いぐるみを発見してつぶやいた。

「こいつあ、一幕目に着て出るやつだね、縫いぐるみっていうんだろう。いつもここいらにおっぽり出してあるんじゃねえか」

鳶の者が答えた。

「いや、そうじゃねえ。これは衣裳部屋にしまってあるんだからね。こんなところへ来ているのはおかしいよ」

「今夜の騒ぎで、誰かがウッカリ持ち出したんじゃないかい」

「ウン、そんなことかもしれない」

二人はなにげなくそこを通り越して、楽屋口への暗い廊下を、エッチラオッチラ歩いて行った。