Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme
(間)昨夜、私は祈りながら眠りに落ちた。眠りはひとつのありがたい夢で祝された。この世ならぬ、荘厳と美とに輝く浄土のおもかげがわしの前にひらかれた。わしの魂は不思議な幸福で満たされた。地上の限りを越えたその幸福をわしはなんと言って表わしていいかわからない。あの阿弥陀経のなかに「諸上善人倶会一処」というところがあるね。わしは多くの聖衆の群れにかこまれた。みな美しい冠をかぶっていらしたよ。わしはもったいなくて頭が下がった。わしもきょうからその列の中に加えられるのだと聞いたとき、わしはうれしさに涙がこぼれた。と見るとわしの頭にも同じような美しい冠が載せてあるのだ。その時虚空はるかに微妙なる音楽がきこえ始めた。聖衆の群れはそれに合わせて仏様を讃める歌をうたわれた。すると天から花が降って来て、あたりは浄い香りに満ちた。わしは金砂をまいた地の上に散りしく花を見入りつつこれこそあの「曼陀羅華」というのであろうと思った。その時私は目がさめたのだ。
唯円 なんという尊い夢でございましょう。
勝信 美しく輝く冠ほど聖人様にふさわしいものはございますまい。
親鸞 さめてから後も私の心はその幸福のなごりでおどっていた。