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Japanische Klassiker mit Furigana

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きたかぜにたこはあがる

北風にたこは上がる

小川 未明

Lesen Sie 北風にたこは上がる (きたかぜにたこはあがる) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.249 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

隣家の秀夫くんのお父さんは、お役所の休み日に、外へ出て子供たちといっしょにたこを上げて、愉快そうだったのです。

「おじさんのたこ、一番だこになれる?」と、北風に吹かれながら、あくまで青く晴れわたった空を見上げて、賢二がいいました。

「なれるさ。」と、おじさんは、いったが、そばから秀夫くんが、

「お父さん、もっと糸を買ってこなければ、だめですよ。」と、いっていました。そのうちに、たこはぐるぐるとまわりはじめました。

「あ、落ちる!」と、秀夫くんは、あわててお父さんの手から糸を受け取ると、うまく調子をつけましたので、たこは、やっと落ちなかったのです。

「おじさんは、まだ下手だなあ。」と、賢二がいいますと、

「あ、はははは。」と、おじさんは、笑いました。

「賢ちゃん、君の家では、活動写真をしているの?」と、おじさんは、ききました。

「活動写真? どうしてですか。」と、賢二は、不思議そうに、おじさんの顔を見ました。

「だって、さっきから、ガリ、ガリ、ガリやっているじゃないか。」

おじさんは、それがなんの音であるか見当がつかないので、賢二くんの兄さんか、姉さんかが子供の活動写真でもやっているかと思ったのでした。