Japanische Klassiker mit Furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme
「相手が十二神とあるからには、六人かかったって歯が立たねえ。まして今は四人だからな」
この間もお島を乗せた駕籠と、与力十二神貝十郎とは、品川の方へ進んで行った。品川の一角、高輪の台、海を見下ろした高台に、宏大な屋敷が立っていて、大門の左右に高張り提灯が、二棹威光を示していた。
その前まで来ると駕籠が止まり、お島が駕籠から下ろされた。
「こっちへ」
と貝十郎は声をかけたが、潜りの戸を軽く打ち、開くのを待って内へはいった。で、お島も内へはいった。大門から玄関へ行くまでの距離も、かなりあるように思われた。
宏大な屋敷の証拠である。
訪うと小侍が現われた。
「拙者十二神貝十郎でござる」
すると小侍はすぐに云った。
「は、お待ちかねでございます。どうぞずっと奥の部屋へ」
そこで貝十郎はお島を従え、玄関を上がって奥へ通った。長い廊下や鈎手の廊下や、いくつかの座敷が二人を迎え、そうして二人を奥へ送った。
広い裏庭が展開けていて、木立や築山や泉水などがあり、泉水の水が木洩れの月光に、チロチロ一所光っていた。その裏庭の奥まったところに、別棟の一軒の建物があって、長い廊下でつながれていた。