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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

「こっちへ」と貝十郎はまたも云って、お島の先に立って進んで行った。

三

その建物の内へはいり、座敷の様子を眺めた時、お島は異人館へ来たのかと思った。

瓔珞を垂らした切子形の、ギヤマン細工の釣り灯籠が、一基天井から釣り下げられていたが、それの光に照らされながら、いろいろの器具、さまざまの織物、多種多様の道具類、ないしは珍らしい地図や模型、または金文字を表紙や背革へ、打ち出したところの沢山の書籍、かと思うと色の着いた石や金属、かと思うと気味の悪い人間の骸骨、そう云ったものが整然と、座敷の四方に並べられてあり、壁には絵入りの額がかけてあり、柱には円錐形の鳥籠があって、人工で作ったそれのような、絢爛たる鳥が入れてあるからである。

そうしてそれらの一切の物へは、いちいち札がつけてあった。硝子細工らしい長方形の器具が、天鵞絨のサックへ入れてあったが、それへ附けられた札の面には、テルモメートルと書かれてあり、四尺四方もあるらしい、黒塗りの箱の一所から、筒のようなものがはみ出しており、その先にレンズの嵌まっている器具には、ドンクルカームルと記された札が、その傍らに立ててあった。