Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
Lesen Sie 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.941 Zeichen · 210 Bildschirme
するとそこには、なんだか竹籠のようにガサガサしたものが手にふれた。
「やッ、これは何だ。何を入れているんだ」
「ふふふ、どうだ分ったか。これはナ、俺が一年間かかって繊維をかためて作った振動減衰器なんだ。知っているとおり、あの音楽浴てえやつは耳から入るのはごく少くて、殆ど全部が廊下から螺旋椅子を伝わって身体の中に入りこむのだ。だからよ、この振動減衰器を臀に敷いてさえいれば、螺旋椅子から伝わってくる39番音楽の振動を相当に喰い止めることができるんだ。だから俺は、あんな人喰い音楽なんかに酔っぱらいやしないんだ」
「ふーン、なるほど。しかしひどいことをする男だ。それが知れたらどうするんだ」
「知れたらペン公が喋ったと思うぜ。いいかい。さもなければ知れっこないんだ。俺はあの人喰い音楽にかかったようなふうにウーンウーンうなるのがとてもうまいのだ。脂汗だってタラタラ流れてくるよ。お前は知るまいが、座席の前面には隠しマイクロフォンがついているんだ。だからこっちのうなり声は、そのまま総理部の監視所へ伝送されるのだ。靴男工ポールのうなっているのは明らかに自記装置に出ている。