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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

Lesen Sie 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.941 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

三番目の窓

彼は家庭に、マネキン人形のように美しい妻君をもってい、またすくなからぬ貯金をつくったという幸福そのもののような医学者であった。

しかしなぜか吹矢は、博士のことを頭ごなしにやっつけてしまう悪い習慣があった。もっとも彼にいわせると、熊本博士なんか風上におけないインチキ人物であって、天に代って大いにいじめてやる必要のあるインテリ策士であるという。

そういって、けなしている一方、医学生吹矢は、学歴においては数十歩先輩の熊本博士を百パーセントに利用し、すくなからぬその恩恵に浴しているくせに、熊本博士をつねに奴隷のごとく使役した。

「腸を用意しておいてくれたろうね」

さっき吹矢はそういう電話をかけていたが、これで見ると彼は、熊本博士に対しまた威嚇手段を弄しているものらしい。しかし「腸を用意」とはいったいなにごとであるか。彼はいま、なにを企て、そしてなにを考えているのであろうか。

今夜の十一時にならないと、その答は出ないのであった。

三番目の窓

すでに午後十時五十八分であった。

○○刑務病院の小さな鉄門に、一人の大学生の身体がどしんとぶつかった。

「やに早く締めるじゃないか」