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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうしまつ

十姉妹

山本 勝治

Lesen Sie 十姉妹 (じゅうしまつ) von 山本 勝治 (やまもとかつじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.110 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

だが、その事より何より、父は慎作の意嚮に気をかねて居ることは確かだった。父にしてみても、不成功だった養蚕をこの鳥で、或はとりかえせるかも知れない事は、何に増しての誘惑であるに違いなかった。

「いや、儲かる、世間をみたら分かるこっちゃ、一体誰れが損をしよったんや? 皆、儲けてるやないか、この村でかて、十姉妹飼えんのは慎作みたいな因果な息子を持った家だけや、慎作に何の遠慮があるのや! 飼え言うたら飼え!」祖父は唾を飛ばしてあくまで決定的であった。

「そやなあ、どっちにしてみてもええ考えやが、十姉妹ででも儲かったら、少しは助かるのやけども……」余程、心動いたらしい母が横から口を出すと、父は何時になく顔を赤くしてたしなめた。

「糸! お前は黙っとれ!」

併し父は、直ちに祖父の逆襲を受けねばならなかった。

「何やて直造! 糸になんの怒るとこあるのや、そやったら何やな、お前にはこの苦しい家を明るみに出す好い考えがあるのやな、さあ、それを聞かして貰おうかい、この際、鳥より上手な金儲を知ってたら、教えてほしいもんや!」

父は瞬間、顔を逆撫ぜにされた様な表情をみせたが、すぐと持前の、如何にもお人好らしい微笑をたたえて「これゃ敵なわん」