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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

日本中と戦っても、二三年は支えられる。斉彬公は、近い内、異国とか、或いは、国内でか、一戦あろうと云われたが、三百万両の軍用金を積んであるのは、当家だけだ。その金子は、わしが儲けて、積んだものだ。よいところに使われても、悪いところに使われても、わしの功績は、永久に、島津家に残るであろう。それを積立てる間に、悪口も云われた、斬られようともした。然し――)

調所は、行燈を消して、仰向きになった。

(こういうことを考えるのは、気の弱ったせいじゃ。早く眠って、早く起きて)

調所は、肩の辺の夜具を叩いて静かに呼吸を調えた。隣室の供人も、寝入ったらしく、静かであったし、二階も、下も、勝手元も、しんとしてしまった。

(することをした。安心して死ねる。南無阿弥陀仏)

調所は、心の底から、安心し、喜悦して、眠りについた。それでも、蒲団の中には、たしなみとして、波の平の脇差が、忍ばせてあった。

寝ずの番が、ぽとぽと、廊下へ草履の音を立てて、廻ってしまった。

庄吉は、静かに、頭を上げた。床から起き出した。そして、真暗な中で、手を延して、床の間の小さい旅行李を取って、脚絆を当てた。