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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

常々、お上より、天下大難の時、家中の争を禁じるようとの仰せを、蒙ってござりますが、家中に、両党あり、二君あっては、一致して、外敵に当り得ましょうか? 先ず、身を修め、家を修めて、困難に当るのが順序、某これだけの思慮を致しまして、調所殿を訴え出でました次第、もし、過っておりましょうなら、覚悟は、とくより致しておりまする。お耳に逆いましたる段、お詫び申上げ奉りまする」

益満は、いい終ると、平伏した。人々は、ほっとして、身体を、首を動かした。

「よく思慮した。お前として、天晴れな思案じゃ」

斉彬は、片手で、火鉢の縁を撫でながら

「然し、人の上に立つ者として、そうも行かぬ。お前は、わしのために、調笑の、人を憎み、罪を憎んでいる。或いは、罪をのみ憎んで、人を憎んではおらぬかも知れぬが――わしは、お前が頼もしいと同じように、調笑も頼もしい。それはな、調笑が、当家の財政破綻を救ったから、頼もしいのではない、救わずとも、わしの性――とでも申すか、家来は、皆頼もしいものじゃ、と思うている。いろいろの噂がある。わしの子は、四人とも死んだ。お前達にいわせると、殺された、というかもしれぬ。