Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
「そうじゃ」
と、高崎が、叫んだ。人々は、一斉に顔を上げた。
「公も、もう、お判りになったであろう。奥向より、表のことへ喙を入れるは愚か、呪殺まで試みた女を、今日まで生かしておいたのは不思議じゃ。公が、ここまで、お判りなら、論は無い。由羅を斬って、我々が腹をすればよい」
高崎は、顔を赤くして、大声でいった。
「それもよいが」
と、赤山が、口を出した。人々は、黙っていた。赤山は、役は、物頭にすぎなかったが、日置郡、日置郷、八千七百五十四石の一所持の格式者で、城代家老、島津和泉久風の二男であった。
「それもよいが、この春には、福岡(黒田美濃守)も、八戸(南部遠江守)も、中津(奥平大膳太夫)も、宇和島(伊達宗城)と一緒に江戸へ出て、斉興公の隠居を願い出るし、閣老も、肚は、そうときまっているのじゃから、いよいよ斉彬、御家督になってから、一挙にして、奸物共を、殺滅してもおそうは無い。篤之助も、無事に育つようであるし、吾々の企ても、薄々存じているからには、もう此上、そう易々と、不逞の振舞も、しにくかろう。春と申しても、つい、半月か、一月の間じゃで――」
「御尤もでござりまする――それでもう少しにて、終ります故――