Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「へ、考えがね、凄うがすな」

「そのおかしな物いいをよしてくんな。そいつが、第一、気に入らねえ。昔の通りで、話をしてくれ」

「へへへへへ、只今は、身分がちがいます。昔は、昔、今は今」

「そうかい、何処までも、白っぱくれて、胡麻化そうというんだね。おい、益休っ」

庄吉は、懐から、白鞘を出して、畳の上へ置いた。

「お前さん、俺の気性を、知っていなさるだろうな」

益満は

「弱りましたな」

と、腕組をした。

「手前は、弱っただけで済むかも知れねえが、若旦那や、お嬢さんは、ええ、おいっ、命がけだぜ。命より大事な操まで棄ててかかろうってんだぜ。手前が、髷を切って、大道芸人になっているのたあ、ちっとばかしちがうんだ。ちっとばかし、ちがってるってのは、それだけじゃあねえ。この庄吉も、ちがってるし、この男は、俺の兄弟分だが、こいつもちがってるし、お春も、おかしな女だ。俺に、血の道を上げて、こいつも、ちがってらあな。ちがわねえのは――手前も、ちったあちがっていたが、何んのざまだ。さあ、助ける気がなくなったのなら、俺と勝負だ。益休」

「こっちゃあ又、ちがいすぎちまって」

益満は、髷へ手を当てて、笑った。