Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

そして

「えらいことじゃが」

と、叫びながら、生垣を手で押しつけ、袴を引っかけて小枝を折りながら庭へ入って来た。

「斉彬公の御帰国の一行じゃが――もう、福岡へ入っている」

「うむ」

「聞いておるまい。井上出雲からの、便りは――」

「うむ」

三人は、縁側へ、腰をかけた。

「その斉彬公の御一行中に、西郷どん、何んと奇怪であろうがな、将曹も、平も、志津馬も入っておるというのじゃ。それだけでも、わしら、かっとしたのに、何うじゃ、井上出雲に御赦免が出ん――何う思う?」

垣根の外に、又人影が見えて

「来とおるか」

と、叫んで、堀仲左衛門と、岩下佐次右衛門とが、入って来た。

「斉彬公が、将曹を罰せん、という御心――いつか仰せられた、子は父のために痩す、という御孝心は、わしらとてよく判る。然し、それも、程々のものだ。見す見す、陰謀を企てた――それも、ただの陰謀ではない、御世継を呪殺するという悪逆無道の陰謀を企てた輩を、そのまま、重用していなさるとは、卑怯に似ている」

「大義、親を滅すということがあるが、この際、当家のために、天下のために、人心を一掃すべきだ。君側の奸を除いて、有為の士を登用すべきだ。