Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
久光初め、重役、有為なる若者が、必ず継いでくれよう。わしは、それを信じている。わしが亡くなれば、内訌のようなことが、無くなるだけ、或いは、よいかも知れぬ。家中が一致するだけよいかも知れぬし、奮起する人間が、多くなるだけよいかも知れぬ。わしは、何も、今までに、出来なかったが、ただ、天下の赴くところにだけは、従って来た。或いは、それの一歩先へ立ってきた。このことは、久光もよく理解しておるであろうし、家中にも同意者があろうし、広い天下には、何処に、又味方が在ろうかも知れぬ。わしは、それだけを、信じることができる。そして、それさえ信じたなら、わしは、少しも、わしの死を惜しいとは思わぬ。わしに反対し、わしを邪魔にする者も多い。わしが死んだなら、喜ぶ人も多かろうが、わしの志だけは、わしが死んでも、消えるものではない。やがて、天下の大勢となり、島津は、天下に号令して、日本の基礎を立てるようになるであろう。わしの死は、わしの身体を失わしはするが、わしの心を、決して、奪いはしない。それを思うて、安らかに、逝ける。久光、わしのために、祝うてもよいのじゃ、何を泣く? 何が、悲しい?」