Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
だが、階級の上の人々は、囁いたり、微笑したり、そして、吉之助とか、その外の人々の、眠らない、赤い眼を見ると、すぐ、冷たい眼になって、横を向いた。
「一蔵、わしは、江戸の軽輩と、呼応して、ひたすら、倒幕の策につこう。お前は、亡君の御遺志をついで、富国の策をとってくれい。亡君を、唯一人の人として頼んでおった浪人共は、この死によって、どう落胆し、どう変るか判らない。しかし、ここに集まっておる、この、軽輩だけで、江戸におる益満らだけで、必ず、倒幕の仕事は、成し遂げてみせる。薩摩一国で、必ず、回天の業を、遣り遂げてみせる。お前は、国許にいて、ここらにおる、あの馬鹿重臣共を押えていてくれい。亡君の仰せの如く、内訌していることではないようだ。来る便り、来る便りが、世の中の激変して来るのを知らせて来ている。軽輩共の、熱は、血は、押え切れなくなっている。亡君に、お報いするの道は唯、京師へ出で、江戸へ行くだけだと、思っている。全く、風雲は、急に、なって来たらしい。仕事は、将曹を斬るよりも、遥かに、大きい」
一蔵は、うなずきながら、陽を受けて、紫紺色にそびえている桜島を、じっと、凝視していた。