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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

大義が泣くぞ。第一このように、ここら辺で薩州屋敷の者の隠し座敷などにウロウロ出入してシッポを出さぬようにされたがよかろう。

兵藤 何をいうかっ! 今日のことは甚伍左の口添えもあり、吉村氏もその気があるところへ第一貴公から申入れがあったから、不肖兵藤大きくは邦家のために取り計ったことだ! 鷲尾もそれを望んでいる。誰も彼もが水戸者のように尻の穴が小さいと思うと当てがはずれるぞ!

井上 よし! 問答無益だ! 立てっ!

兵藤 よろしい。馬鹿め!

甚伍 ま、お二方とも、鎮まりなすって。ここで変なことが起れば、せっかくの鷲尾さんの顔をつぶし、引いてはようやくまとまりかけた薩摩の具合を損ねましよう。戸外はすぐ通りだし、どんなことになっても損をするなあ、お国だ。まあまあ。

井上 甚伍、えらいことをいうなあ? まとまりかけた薩州だと? フン。立廻るのもよい加減にしておけよ……。何を馬鹿な、拙者ここへ出向いてくるからは初手から覚悟はしているのだ。

吉村 おい、井上氏。

井上 何です?

吉村 まあ、そうシャチコ張るな。酒を飲みながら話してもわかる。ハハハ、なあ兵藤さん。ハハ、固くなっちゃいかんて。