Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
(これはタライに水をうつして来て足を洗ってくれているお蔦に)……いいえ、あの一枚だけは、あんたがあんなに苦労して手に入れた苗代だし、……第一、あれがうまく出来てくれないと、秋には、子供達がまた痩せてしまう。……だもんだで……。
段六 それがいけねえ。お前さま一人の手があってもなくても、どいだけ違いますや? 俺とそれに、あいだけ小僧どもがいるに。
お妙 それだとて、子供達はまだ草もいくらも取れはしないものを。
段六 ああに、あれで結構取れてがすて。たとえ満足に行かなくとも、そこい行きゃお稲なんどというものあ正直なもんだて。小僧どもが大事にして可愛がってやっただけはチャンと出来てくれる。性の知れねえのは人間の心だけだ。……仙太公はどうしたね、お蔦さん?
お蔦 さっき、どっかへ出て行ったっけ。……さあ、お妙さん、あたしにつかまって。
段六 少しハキハキするがいいだ。前はあんな男ではなかったて。何がどう……。(いいつづけようとしているところへ、遠方で響く二、三発の銃声と、遥かに遠く三、四人の人が叫んで走る声)おお、また、天狗が水戸へ逃げて行かあ! 今朝っから逃げる、追いかける、ワラワラ/\と、全体あにがどうしたというだい。