Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
段六が手を動かしながら、ヒョイと唄い出す田植唄。ドーマ声。自分では唄の積りなのだが、抑揚があまりないので、トボケて聞える。『はあああ……腰のう、痛さあよう、……五反田のう、長さあああ……』突然右奥遠くで何かが爆発する、えらい響。バーン、バーン、バリバリときこえる)
滝三 おおっ! (思わず立つ。段六も仙太郎も手を動かすのを止めたらしい。やがて二人とも立ち上る)
段六 こら、仙太公! 俺の前に掻いている奴が、いきなりへをひるとは、こん野郎!
仙太 ……うん、アハハ(段六の耳へ口を持って行き)段六公! 今年の芋は、まったくできのええ芋だてことよ!
段六 野郎め! アハハハハ、こら! アハハ、やれどっこいしょ。(再びしゃがみこむ。)
仙太 アハハハ。何をするやら。滝! (これもしゃがむ。段六の唄の続き『……夏のうう、……土用ううのう、……日のう、長がさあああ……』
(滝三も仕方なくしゃがんで働きはじめる。
永い間。
静寂。水の音)
(幕)
(一九三三年)