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Japanische Klassiker mit Furigana

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こくをみる

古句を観る

柴田 宵曲

Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme

Aozora Bunko

暑い方の感じであろう。作者はそれを率直に描いたのである。

芥川龍之介氏の句に「漢口」という前書で「一籃の暑さてりけり巴旦杏」というのがある。この暑さは巴旦杏の色を主にしたのかも知れない。しかしこの一籃の巴旦杏を前にして、漢口の市街を想像すると、むっとするような暑さと、大陸の埃とが無限にひろがって来るような気がする。即ち感じの上において、どこかこの句と相通ずるものがある。

裸身に蚊屋の布目の月夜かな    魚日

灯火を置かぬ場合であろう。月の光が室内にさし込んで、蚊帳に寝ている人に及ぶ。裸の上に蚊帳の影が落ちて、布目がはっきり見える、というのである。夜更らしいしずかな趣が想像される。

長塚節氏の『鍼の如く』の中に「四日深更、月すさまじく冴えたり」という前書があって、「硝子戸を透してに月さしぬあはれといひて起きて見にけり」外二首の歌がある。魚日の句はガラス戸のない時代だから、月は戸のひまか、窓からでもさし入るものと思われるが、長塚氏の歌は月のさす蚊帳に重きを置き、魚日の句はその蚊帳に入っている自分の姿が主になっている。歌と句との相異はその辺にもあるのかも知れぬ。