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Japanische Klassiker mit Furigana

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こくをみる

古句を観る

柴田 宵曲

Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme

Aozora Bunko

ただ秋の到るということを著しく感じ、著しく現す習慣のついている人は、この種の平凡な趣を見遁す虞があるのである。

秋になったというものの、赫々たる驕陽は依然として天地に充ちている。木々の梢も夏のままに青葉が茂っている。その青葉を渡る風に、自らなる秋を感ずる。「風の色」という言葉は、ちょっと説明しにくい。青葉を吹く風に秋を感じ得る者だけが、この「風の色」の如何を解し得るに過ぎない。

寝酒のむ心や余所のをどり歌    春艸

老情というものの窺われる句である。浮れて盆踊の列に加わる者は、必ずしも老若を問わぬかも知れぬが、夜の更くることを構わずに踊るのは、やはり若人の世界であろう。そういう群に入らぬ老人が、しずかに酒を飲んで、これから寝ようとしている。踊の歌はいつやむべしとも見えぬ、という趣である。

この句には二個の異った世界が含まれている。寝酒を飲む老人と、その人の耳に聞えて来る踊の歌とは、明に対立の姿でなければならぬ。歓楽から取残されたというよりも、歓楽を通り越したといった方が、むしろ適切であろう。この趣は書きようによればあるいは小説になるかも知れない。