Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

「かわいそうに、だんなもとうとうその年で、気がふれてしまいましたね」

けれども、われわれの右門にかぎって、そうたやすく気なんぞふれてはたまらないので、会心そのもののごとく火炎が盛んになっていくのをながめていましたが、と見るより疾風のごとく、さきほど見ておいた大いちょうのうつろの入り口へ飛んでいくと、例の草香流やわらの突き手を用意して、にやにや笑いながら待ち構えていたものでありました。それを裏書きするように、うつろの中から必死にはい出してきたものは、たぬきでもない、きつねでもない、りっぱに二本足のある人間です。

「バカ野郎! 八丁堀にむっつり右門のいることを知らねえか! そこでゆっくり涼むがいいや!」

いううちにぽかり! たわいなく気絶してしまったやつをあっさり草むらへけころがしておくと、また草香流を構えながらいいました。

「さあ、早く出ろ! あとは幾人だ! ほほう、五人とはだいぶいるな! さ、てめえたちもゆっくり涼め!」

ぽかりぽかりとかたづけておいて、さらにのぞきながらいいました。

「まだ女がひとりいるはずだが、おいでがなくば迎えに行くぞ」

「出ますよ、出ますよ、どうせ一度は納めなくっちゃならねえお年貢ですからね。