Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃ、きょう一日おじさんの子どもにならんかい」

「いちんちだけなの……?」

「ああ。だけど、おまえがもっと幾日もなりたいというなら、してあげてもいいよ」

「じゃ、なりましょう! なりましょう!」

すばらしく勇敢に、すぐと答えましたものでしたから、伝六がとちめんぼうのような顔つきをしていると、反対に右門はにやにやとやっていましたが、まもなくそこに碁盤をさげ出しながら、すましきっていいました。

「じゃ、さっそく、これからおはじきを始めるからね」

そういうと、ほんとうにお糸坊を相手にしながら、もうぱちぱちとおはじきをやりだしたもので、しかもなにがそんなにおもしろいものか、あきもせずに夕がた近くまで同じことを繰り返し繰り返しやっていたものでしたから、伝六がとうとうお株を始めました。

「らちもねえことするにもほどがごわさあ。くそおもしろくもない、あっしゃもうけえりますよ」

「そうかい。けえりたきゃけえってもいいが、でも、すぐとまた来なくちゃならんぜ」

それを意味ありげに引き止めながら、しぎりと右門はお糸を相手に興がっていましたが、やがてまもなくのことです。そろそろたそがれが近づきかかったのをみると、突然お糸をこかげに招いて、耳へ口をよせながら、なにやらこまごまと秘策をさずけました。